ネットゲームに求めるものは何か

どうも、MMO老害ソロプレイヤーです。
このようなエントリを見つけまして、なかなか考えさせられました。
俺はMMORPGのソロに向けた要素が嫌いだった|hororo/宅人|note

この方と私は正反対でして、MMOではソロプレイがメインでした。そりゃあもう当時から「MMOは他人と交わってこそ」「ソロやりたければオフゲやれ」とゲーム内外でバカにされたものです。ただソロプレイに関しては大きな誤認があるように思えました。

私はFF11を長期にわたってプレイしたのですが、不遇時代の赤(魔道士)から始まりソロに強いジョブをメインで上げていました。もちろん後期(アビセア)のメインジョブは忍者です。

私がMMOにハマったきっかけは現実逃避と気ままに仮想空間で生活できる空間だったからで、ゲームコンテンツの攻略などにウェイトを置くPT至上主義者とは大きな隔たりがあります。人と必要以上に交わらないプレイスタイルはFF11のメインテーマ「絆」には凡そほど遠いものだという認識はありました。適度に人と交わり、ミッションなどに有利なジョブを育てる時など、必要に応じてPTを組むけど基本は黙々と好きなジョブのソロで金策、経験値を稼ぐ。その非効率な行為はPT至上主義者から見れば愚行に見えるのも仕方ありません。

初期の赤では白(魔道士)の補欠でしか誘われなかった故に経験値を稼ぎたい時はPTを主催するのが手っ取り早いのです。その反面地雷を引いて目的に失敗するならまだしもその地雷に名前を覚えられて付き纏われたり、メンバーを統制することなど気苦労が多いのがFF11のPT主催です。「ボンクラジョブが誘ってくるな」と言われる事も多かったです。リューさん泣かないでください。ボクはいつも君の味方ですよ(ソロに逃げた先の獣使いより)

ボンクラジョブがレベル上げPTの募集をかけてメンバーが集まらない事も普通です。なので必然と非効率とバカにされてもソロは避けられない道だったと言えます。最初に選んだ赤が不遇でも好きだという個人的な理由で育てたかったのです。

黙っていても誘われる白に逃げた時もありました。白を捕まえられないフレンドから白を出して欲しいと頼まれることも多かったです。これに融通を利かせ、共に楽しむなど人の交わりはMMOの醍醐味です。しかし自分の予定を他人に融通を利かせることが多かったため、たとえフレンドにさえ「今イレギュラーな事を頼んだら予定を狂わせるのではないか」と気軽に頼めなくなってしまったのです。そしていつしか、他人と必要以上に関わる事に疲れました。14のテスト土台となったFF11のフェイスシステムやPSO2のフレンドカードシステムは他人の都合を(たとえリアルに影響する事も)尊重するという点では優れたシステムだと認識しています。

責任転嫁に思われるかもしれませんが、FF11でソロプレイをする理由の何割かは運営の調整下手、不遇ジョブに対して排斥的なプレイヤーにあると思っています。そして好きなジョブに拘らずその時の調整でニーズが強くなるジョブに鞍替えするのが最も賢いプレイスタイルだという事も知っています。しかし、PT至上主義者が行き着く先の多くは効率的なプレイを目指した村社会となったのも見てきました。ある意味精鋭化ですね。これは今までプレイしたいくつかのMMOでも見ています。

FF11のテーマは絆だと述べましたが、その絆を必要以上に強要してくることにも疲れます。ゲームで体育会系のノリを見るとは思わなかった。私はゲームで他人とはゆるーく繋がり、空間を共有するだけでいいのです。駄弁るだけの緩く繋がった絆もあります。

後に追加された拡張パック「プロマシアの呪縛」の仕様で徹底的に絆が破壊されたプレイヤーが多く引退したのは古い方ならご存知かと思います。なんの皮肉でしょうね、これ。

14はかつてコンテンツを大縄跳びと揶揄されたことがありました。その仕様を良しとしたのは吉田直樹以外の誰でもなく、奴のプレイスタイルの強要、私物化とまで言われていました。そして当時の11の緩い空気を求めていた人たちは去り「クソマシアの再来」とまで言われるギスギスオンラインに陥った時期があるのも事実です。

その時期にPSO2がヒットしたのは緩い空気があったからだと思っています。当時猛威を振るっていた高レベルアディションバレットがなくても許される空気でした。私のプレイ歴後期のFF11のコンテンツ、アビセア乱獲を主宰した時「戦力的に至らないところがある?その分は他人が補うからどんどんこい!」そのままだったのです。まあPT成立させるために泣く泣くレベルを上げたいジョブから必要ジョブに切り替えた事もありましたが楽しかったです。

私がその緩いPSO2の認識を一変させたのは初期のマガツ実装。FF14の大縄跳びそのものでした。それまでいきなり最高難易度に飛び込んでもクリアできたのが初見ではいきなり無理になった。当然怒る手慣れたプレイヤーもいます。そのマガツは苦情が多く寄せられたらしく後に改修されたようです。(私はマガツ実装後「やりたいのはこれじゃない」と運営に怒りのメールを送り早々に引退した)

その後はしばらくスマホゲーをやったのですが、他人のキャラを借りるのは良いシステムだと思いました。ただあまりにガチガチしすぎてフレンドに提供するキャラをベストの状態にしなければならない強迫観念、ベストのキャラが出されて当然という空気のゲームにも疲れました。私はそのゲームではフレンドキャラ厳選などしないで済む戦力を得ていたけど、フレンドが楽をできるようキャラの育成に奔走したのです。プロデューサーのトンチキな発言を機に引退しましたが、その後フレンドシステムが介在しないゲームで一気に救われました。

結局プレイヤーのニーズがどこに向いているのかをまめに察知して運営することがゲームを長く続かせるポイントなのでしょう。かつて私のようなソロプレイヤーがバカにされたように、今はPT至上主義者や、フレンドにあれこれ要求する方が煙たがられる時期なのかもしれません。そして昔ソロプレイヤーだった私は、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドにすっかり心を捕われ、いまはあつ森にハマっています。ソロやるならオフゲやれというのは本当にそうですね。辛いことがあって現実逃避したかったらヴァナではなくハイラルに帰れば癒されるし、島に行けばみすずさんが待ってくれてるんですもの。