中途半端なボクら【Dusk Diver 酉閃町】

Dusk Diverが発表されたのはいつでしょうか?
4Gamerで記事をみた時はTLでの評判もよく実際に台湾に存在する西門町を舞台としたジュブナイル。公開された写真はカジュアルなデザインのUIや魅力的にデザインされたキャラクターイラスト。
明言はされていませんでしたが明らかにペルソナを意識したものとわかりました。
私は大陸方面や台湾のオンラインゲームをいくつかやった経験から、ローカライズのみが不安でした。しかし多少のローカライズミスくらいなら何とかなる。そのくらい楽しみでした。

 

──そしてこのゲームは2019年秋の新作、大作ラッシュの大詰めに発売されたのです。

 

ふっざけんなよほんとまじで。全てのゲームメーカーに言いたい。何考えてんだよ。プレイヤーが精神と時の部屋にでもいると思ってんのか。

 

発売されたのはP5R発売に近い日。おお、強気だな。

では見せてもらおうか、ペルソナを意識した(と勝手に思っているだけ)台湾産ジュブナイルの実力を!

とスケジュールをライザのアトリエの次に設定していたのですが、ライザが思ったより長引いてやむを得なく後回し。
この時発表時に期待で胸躍らせていたフォロワーがDusk Diverの話をしていないことに気がつきました。
新作大作ラッシュだし皆も別のゲームをしているのか、つぶやきを見落としているだけだろう。そう思っていたのです。

 十三機兵の終わりが見えた頃、少しは安くなってるかな?とAmazonをみてみると2000円。
いやいやなんかの間違いでしょう。2000円て。これワゴンセールみたいな値段だよな?
レビュー点数もあんまりよろしくないが、尼のレビューはあてにならんし・・・予算1万円だったのが8000円も浮いた!そう思うことにしよう!うん!
自慢じゃないけど多少のクソゲでも遊べるんですよ、私。余程のレベルじゃないと投げ出さないんです。

十三機兵のエンディングで感動の余韻に浸りつつ、Dusk Diverを起動・・・新しいゲームはこの瞬間がドキドキしますね!一体どんな世界が待っているのか楽しみです!

・・・・なんだこれ。誰もいない部屋とバルコニーに小さめにゲームタイトルのスタート画面。台湾ではこう言うスタイルが今はやってんのかな?
そして始まるオープニングイベント。主人公は女の子なのは知ってます。キャラクタービジュアルをみた限りだと活発そうではありながら派手さもなく控えめな子です。

 ・・・・・モデリングが駄目すぎる。
一体何世代前だ・・・と思いたくなるレベル。しかもバストアップの絵とは違って主人公も親友も顔が下膨れでなんというかイモ。
魅力的には感じない。
私常々思うことがありまして。
キャラデザインなりモデリングなり主人公のビジュアルに魅力を持たせるって言うのは、ゲームが多少自分に合わなくてもプレイするモチベーションに直結すると思うんですよ。
ここでもうクリア出来るか不安になってきました。値段から予想できる内容だと途中で飽きそうだ・・・。
まあ一人称が「ボク」なのはいいとしよう!私はコテコテなパターンだと思っているのですが。だがこの外見はなんとかならんかったのか・・・
私が嫌っているゲハ糞ブログとズブズブのあのゲームメーカーと似たレベルですよ・・・
会話のやりとりと連動してバストアップキャラの表情が変わるんですが、3Dモデルは無表情。怖い。特に主人公を助けてくれるガラの悪そうな大柄なおっさん。バストアップじゃ笑顔なのに3Dキャラは主人公(女子高校生)を見下ろしてメンチ切ってんですよ。リアルなら泣く。絶対泣くこれ。

町並みはと言うと、これまたお粗末。陰影が薄くのっぺりとした感じで町のモブの人々も割り当てられた色が少ない。このゲームって最新のハードで出てるんだよな?
おなじジュブナイルのP5ですらモブはもっと作り込まれているんだが・・・
町の作りは舞台となっている台北の西門町そのままらしいのだけど、どこがどこだかわかんねえ・・・
「よし、○○通りに行くぞ!」「ユモ(主人公の名前)、○○街まできて~」とか言われてもわかんねえよ。まだマーカーが出るだけマシだけど。あと無駄に広い。広いから目的地に着くまで時間がかかる。
ショートカットもない。マップはメインメニューから階層を下げていかないとみられない。
マップもお粗末すぎる。なぜクエストの目的地のアイコンと町の施設のアイコンは別々のマップで表示してるんだ?
通りや路地の名前すら表示されないし。
と言うわけで移動にはかなりイライラさせられます。

こちらのファミ痛のレビューにある「本間ウララ」氏の

”台湾の都会の街並が再現されていて、歩くだけでも発見があるね。”

というレビュー。

www.famitsu.com

ねーよ。ただストーリーが進むごとに食べ物屋が増えて龍脈石の欠片探しでクソ広い町を巡らさせられるだけじゃねえか。施設の9割が食べ物屋なんだよ。ちゃんとプレイしてんのか。
と言いたくなる。
他のレビューも首を捻る内容が多かったのですが、マップをボタンひとつで表示出来るようにして欲しかったと言うのは完全同意です。
マップ操作、ただのミニマップ拡大縮小だけだぜ・・・このゲームで意味あんのこの仕様。

とりあえずまだまだ記したいことはありますが、日常パートにおいてはお粗末な部分が多いです。

メインであるバトルはペルソナと同じく日常と別次元の裏世界「酉閃町(ゆうせんちょう)」に突入して行われます。マップは西門町と同じ作りになっており、その一部や全域を使ったミッションが展開されます。
ところで「酉閃町」のこの字。西門町に「-」と「人」が加えられているんですよね。

「人がいなくなった町だから酉閃町なのか?それとももっと違った理由が?」

それは作品で明らかにされることはありませんでしたねえ・・・ドヤ顔したのは無駄でした・・・

バトルはと言うととても軽快です。これはジャンル的にハクスラになるのかな?
フィールドで敵が出現されると移動領域が制限されその中でわらわらとわく敵と戦います。こちらはステゴロ。ただの女子高生が守り神の加護を受けているとは言えステゴロで戦います。
攻撃は弱攻撃、強攻撃、守り神召喚。ストーリーを進めていくと最大3人の守り神を召喚できるようになり、パワーアップ変身も可能に。

ボスや中型の敵、大型の敵はシールドゲージが設定されており、これを0にしないと本体にダメージを与えられません。しかもやっかいなことに放置するとシールドゲージは徐々に回復します。
常にダメージを与えるか、攻撃力の高い召喚術、シールド貫通の召喚必殺技などで敵の体力ごと削っていくのですが、動画の通り敵を殴っていけば召喚ゲージがすぐたまるので簡単に戦術に組み込めます。
ただSEに爽快感がない。特殊攻撃に類するSEはズバーン!と爽快な音がするのですが、普通に殴ってる音がボフボフボフ・・・

あとロックオンもあるんですよ。ただロックオンしてカメラ操作するとターゲットが別の敵に移ってしまうんです。ロックオン切換がカメラ操作のRスティックなんですよ。この仕様アホじゃねえ?
背後の把握とかもしなきゃならないからロックオンした状態でカメラ操作するだろう普通・・・
なのでロックオンはボスや敵一匹の時にしかやらない方が無難です。

ミッション内容は基本的に敵を倒しつつボスに到達するのですが、次のストーリーに進むために必須な3つの龍脈石の欠片の探索要素があるわりに、TAによるクリアランクが存在する相反した内容になっています。
まあ欠片を取り逃したりTA要素に関してはステージクリアしたあとでも挑めるのですが。
時々変なギミック、というかイライラさせられるミッションがあります。これが防衛ミッション。3つの設備を敵から防衛するのですが、クソ広い街全域を使っていて場所が離れすぎています。その上リアルタイムで敵が各設備を攻撃してきます。
早く設備に到達して敵を蹴散らさないといけないのですが、キャラの移動がダッシュでも遅い。一応途中から防衛する設備のそばにワープゾーンが現れ、使えるようになります。ワープの行き先、他の設備だと思うじゃないですか。
行き先があのクソ広い街の中心なんですよ!!!町の四方に設備があるのでそこからダッシュなんですよ!

アホか!!!!こんなん守りきれるか!!!

私の場合2つ設備が破壊されてしまいまして、「うわあこのミッションやり直しかよ」とげんなりしていたら何事もなく進むストーリー。

いやこれでええんかい!なんやねん!

もうストレスがマッハなクソミッションでした。龍脈石の欠片を一個取れなかったんですが、再挑戦する気もしませんでしたよ・・・

何度かモチベーションを失いつつゲームは無事クリアはしました。ストーリーは見えない部分、キャラが語る重要な背景が多いんですが、それが直接影響することが少ないんですよね。ストーリーの展開性や深さで言うとあまりたいした事はありません。

総評としてはこの内容で2000円なら妥当なところかなと思います。
ストーリーの浅さ、全体的なチープさなど中途半端さがとても目立ちましたが、バトルだけは楽しめました。ただファミ痛レビューの8点は高すぎだわ・・・
あとsteam版が先行配信されたらしく、TLで誰も話題にしなくなった原因はこれか・・・と一人で納得したのでした。